ユニクロの玉塚社長が辞任


今日のフジサンケイビジネスアイでは、右を向いた玉塚社長と、カメラ目線の柳井会長の写真が1面を飾っていた。


ewomanに載っているインタビューを読むと、「自分に負ける」のがとても嫌いな玉塚社長。
「求められた業績を達成することができなかったのでけじめをつけた」というのは本当なんだと思う。

佐々木かをりの対談win-win 第51回 玉塚元一さん
http://www.ewoman.co.jp/winwin/51tg/


経営者が変わるということは、ベンチャーポリシーを持つ企業にとっては大きな出来事で、3年前の社長交代もとてもショッキングだった。
ユニクロ、これから大丈夫なの?」と思う向きも多かったと感じる。


最近のユニクロを消費者の視点から見ると、大ヒット商品はないが、良質なコットンパンツやカットソー、ブラウスなど着こなしのバリエーションが増えるような商品展開に好感を持っていた人もいたと思う。
我が秘書室でも、一人3枚はユニクロウェアを持っている。


『ひらがなで考える商い』に、「志を共有し、実践する社員を育てるのが、経営者の一番大事な役目であり、最大の経営課題」とあった。
ここにきての社長交代は、柳井会長がうまく玉塚社長をフォローし切れなかった部分、自分の経営を伝え切れなかったこともあるのだと思う。


3年間頑張ってきた玉塚社長、おつかれさまでした。
そして柳井会長、これからもがんばってください。

ユニクロ 柳井会長、社長に復帰 玉塚氏 業績不振、3年で辞任


カジュアル衣料品店ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは十四日、八月三十一日付で玉塚元一社長(43)が退任し、九月一日付で柳井正会長(56)が社長を兼務するトップ人事を発表した。玉塚氏は業績不振の責任を取って取締役も辞任し、退社する。事実上の解任とみられる。同社は併せて持ち株会社制への移行を発表し、実質的な創業者である柳井氏が陣頭指揮をとり、経営の立て直しを図る。(石垣良幸)


 玉塚氏は会見で「社長就任時、三年間で売上高四千億円の達成を掲げたが、達成できなかった。結果がすべてであり、けじめをつけたい」と辞任の理由を述べた。玉塚氏は取締役として残留を要請されたが、これを固辞し、退社して新たな創業に取り組むという。


 一方、柳井氏は「(業績の)結果と今後の成長を考え、今回の結論になった」と経営責任を示唆。「解任ではない」と強調しながらも、「(玉塚氏は)安定的な成長を求めていた。私としては、もっと変化して成長したいという思いがあった」と指摘し、考え方に違いがあったことを明らかにした。


 玉塚氏は平成十四年十一月に社長就任。しかし、流行したフリースのようなヒット商品に恵まれず、期待通りの成果を示せなかった。新製品の売れ行き低迷などに伴い、同社はこの日、十七年八月期の業績予想を連結売上高で従来予想比1・9%減の三千八百八億円、経常利益を同8・9%減の五百八十二億円にそれぞれ下方修正した。


 これに対し、柳井氏は二十二年までに連結売上高一兆円、経常利益千五百億円という目標を掲げており、現状では目標達成は厳しい。業績の伸び悩みに対する危機感が強く、柳井氏は「改革を進めるには独断専行が必要」と自ら再建に乗り出すことにした。


 柳井氏は持ち株会社と事業会社の両方の社長兼会長に就任するが、「一−二年後には正常な形に戻したい」と語り、外部を含め新たな人材を社長に起用する考えを示した。


 十一月に移行する持ち株会社の社名は「FRホールディングス」とし、ユニクロ本体や海外店舗の統括会社などを傘下に収める。柳井氏の強力なリーダーシップの下で経営改革を目指す。(産経新聞) - 7月15日3時2分更新