教科書検定 小中高出そろう

読売新聞 平成18年3月30日


文部科学省は29日、来春から使用される高校低学年向け教科書の検定結果を公表した。
学習指導要領の範囲を超える「発展的記述」が理科や数学を中心に盛り込まれ、4年前の前回検定時に削除されたイオンやDNAといった記述が復活、主要な教科書は平均で約6%厚くなった。これで小・中・高校の全学年の教科書に「発展」が出そろった。
一方、地理歴史や公民では、竹島尖閣諸島の記述の修正を求める検定意見が相次いだ。


(中略)


前回検定では学校週5日制の完全実施に対応し、学習内容を減らした新学習指導要領が導入され、教科書の記述内容も大幅削減された。しかし、学力低下批判が起こり、文部省は教科書に「発展」として多くの内容を盛り込むことを容認した。
「発展」が最も多かったのは理科で、家庭(84.2%)、数学(50%)が続いた。


今回は、イオンやDNAのほか、三角形の3辺の長さから面積を求める「ヘロンの公式」なども復活した。


29面には、英語・社会・国語の教科書に関する記述がみられた。


英語では海外で活躍するスポーツ選手(野球・松井秀喜選手、卓球・福原愛選手)の言葉を掲載していること、現代社会・家庭科では「ニート」、「フリーター」の記述が目立ったことを指摘している。

国語では、実生活に即した「電話応対の仕方」、「学級日誌」への記述例などを加える例が目立ったという。

小・中・高校教育に関すること(教科書)-文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/main3_a2.htm